【デュアルライフ企画】アフターコロナの消費者ニーズや商売の新たなキーワードについて考えてみた

アフターコロナで購買行動は大きく変わる!我々ファッション業界が大事にすべき事

こんにちは!
今日もお越しいただき、ありがとうございます。

世界中で猛威をふるうコロナウイルスの影響を受け、La Barbaでもアフターコロナを見据えた対応が迫られています。

コロナウイルスによる倒産のニュースが世間を騒がせ、まさに「諸行無常・盛者必衰」の様相を呈していますが、誰も予想していなかった・できなかった未来が自分たちの目のまえにある状況を直視すると、どうしてもネガティブな思考に偏ってしまいがちですね。

我々の業界は、有事になれば、真っ先に要らなくなる不必要な業界です。でも、いざ有事が去って復興する時には人々に夢や希望、生きる活力を与える無くてはならない業界でもあります。

東京⇔長野間のデュアルライフを実践する「デュアラー」は、幸いにしてこの状況を冷静に見つめる目を養う機会に恵まれたと、とらえています。

この記事では、我々のように地方に拠点を持つファッション業界のデュアラー視点から見た消費者ニーズ・重要な考え方など、今後を生き抜くための鍵になるポイントについて考察していきます。

コロナウイルスがもたらした現実と最悪のシナリオ

我々も他人事ではない為、アフターコロナ後の市場予測にはアンテナを立てて、情報収集をしています。その中で、特筆した内容についてお伝えしたい。

東京商工リサーチのアンケート調査によると、大企業の74.7%・中小企業の59.9%が「企業活動に影響が出ている」と回答しており、日本の企業が広範囲にわたりダメージを受けていることが分かります。

また、業種別で「すでに影響が出ている」と回答した企業の割合については、繊維・衣類・身の回り品小売業が96.05%、繊維・衣服等卸売業が88.65%となっています。

また、ドイツを本拠地とする、経営戦略コンサルティングファームのローランド・ベルガーが発表した「新型コロナウイルス アパレル・化粧品市場に与える影響と採るべきアクション」の中では、アパレル・化粧品業界の今後について、以下のシナリオが想定されています。

– シナリオA:6月に終息し、夏は一時的に消費が活性化するシナリオ

– シナリオB:8月に終息し、秋は一時的に消費が活発となるシナリオ

– シナリオC:10月に一旦終息するも、消費は年末まで冷え込みそのまま不況となるシナリオ

※出典元:https://rolandberger.tokyo/news/1924/

さらに、それぞれのシナリオごとに想定される、各市場規模の2018年実績と2020年の予測値の実額対比も発表されています。

– シナリオA

アパレル市場9兆2,240億円(2018)⇒7兆8,000億円~8兆3,000億円(2020)

スキンケア市場1兆9,090億円(2018)⇒1兆7,000億円~1兆8,000億円(2020)

メーキャップ市場7,810億円(2018)⇒6,600億円~7,000億円

– シナリオB

アパレル市場9兆2,240億円(2018)⇒6兆1,000億円~6兆5,000億円(2020)

スキンケア市場1兆9,090億円(2018)⇒1兆4,000億円~1兆5,000億円(2020)

メーキャップ市場7,810億円(2018)⇒5,200億円~5,400億円

– シナリオC

アパレル市場9兆2,240億円(2018)⇒4兆8,000億円~5兆1,000億円(2020)

スキンケア市場1兆9,090億円(2018)⇒1兆2,000億円~1兆 3,000億円(2020)

メーキャップ市場7,810億円(2018)⇒4,100億円~4,400億円(2020)

※出典元:https://rolandberger.tokyo/news/1924/

最悪の場合、アパレル市場の損失は2018年の1/2近くまで落ち込み、それに伴い失業者数も大幅に増えることが予想されます。

日本の場合、割を食うのは中小企業として頑張っているアパレル企業が大半ですから、価値観を転換しなければ生き残れないことは必至です。最悪のシミューレーションだとアパレルは何社潰れるのか?考えるだけでもゾッとします・・・。

日本が長年バブル崩壊の余波を引きずっていることから分かる通り、経済の回復には時間がかかるため、アパレル企業がアフターコロナの冷え込む消費の中で生き残るには、そのような状況下でも必要とされる服について考えなければなりません。

業界全体が「アフターコロナで必要とされる商品」とは何なのか、整理してみました。

本当に欲しい服って、何なの?

デュアルライフを実践している人の行動や、東京と長野、二拠点の情報を収集する中で、それぞれの地域におけるアパレルに対するニーズの違いが浮き彫りになってきました。

そこで、傾向を分析した結果、アフターコロナの世界では「本当に欲しい服って、何なの?」という問いに対する答えが求められている、という仮説が立ちました。

答えには個人差があり、一律で当てはまる解答はありませんが、アフターコロナのファッション業界における新たな指針になるのではないかと実感しています。
以下に、主なものをご紹介します。

窮屈な服からの卒業

デュアルライフをすでに実践している人に限らず、コロナウイルスの影響でリモートワークにシフトする企業が増えたことにより、人々は楽な服装で行動することに慣れてしまいました。

今後、社会全体でオン・オフの切り替えがゆるやかになり、TPOを選ばないデザイン・かつ快適性のある服装が求められるはずです。

おそらく、スーツなどフォーマルな服のニーズは大幅に低下し、デザイン・機能性にも大きな変化が生まれるものと予想されます。

季節に対して鈍感になり、一枚の服を大事にするようになる

ファッション業界の一つの傾向として、商品ラインナップの「季節にかかわらず羽織れるもの・着こなせるもの」の割合を増やすというのは、目下の重要課題です。

年中着慣れている丈夫な服を着通した方が、長い目で見て経済的だし愛着もわくと考える人がこれを機により一層増えてくるでしょう。

コロナウイルスの影響という観点から考えると、販売できなかった春物の損失は大きく、通年着られるラインナップを揃えておけば損失をカバーできた可能性は否定できません。

我々がコンセプトの中枢においている「デュアルライフ」は、都市間の移動を必要とする場面が多いのですが、例えば北海道⇔東京のように気候帯が変わる距離を移動しない限り、季節の影響を過度に気にする必要はありません。

また、温暖化の影響も無視できず、より地球全体の気温が上がる状況に備え、ほぼオールシーズン着用できる服のニーズが高まるでしょう。

自分の価値観や感情を大事にするようになる

他人との接触を半強制的に制限されたことで、人々は否応なしに自分と向き合うことを求められました。

その中で、自分が大切にすべき価値観や感情に気付き、より身近な関係を重視する人が増えてきています。

デュアルライフという選択肢も含め、傾向をより深く掘り下げると「価値観による棲み分け」が世界中で進んでいるという判断もできます。

スピリチュアルグッズ・セルフケアに使うリラックスウェア・アスレジャーを重視したスポーツウェアなど、生活する人々の価値観・感情に寄り添う服や小物が、今後はより一層必要になるはずです。

ビフォーコロナにはもう戻れない

La Barbaのアフターコロナにおける指針の一つは、「世界はもう元には、戻らない」という事実をありのままに受け止めることにあると思っています。

つまり、ビフォーコロナの世界はもう戻ってこないため、過去の成功体験を捨てて「ファッションの枠を超えたシームレスなビジネスモデルを築く必要がある」というのが、当社の判断です。その為には絶えず行動と挑戦、そしてそれらをベースに新たな経験を体験しながら築いていく事が何よりも大事な事!

価値観の過渡期に触れ、世界全体の大きな転機に向けた動きのヒントを得られたことは大きなターニングポイントだったと実感します。

どこでどのように暮らしていても、人間が「本当に欲しいものを買う」という本質に変わりはなく、その時代で求められているものを追いかける・寄り添う努力が、ファッション業界に携わる人間には求められると思っています。

又、地域性に加え、個々人の価値観・考え方に違いがあることを深いレベルで理解することが、アフターコロナの世界では重要です。

今後、生き残るアパレルショップは、それぞれ独自のスタンスを確立するでしょう。
「ピンチはチャンス!」「明けない夜はない!」そんな想いを忘れずに邁進するのみです。
是非、皆様方と共に楽しく、成長出来る関係を一緒に築いていければこの上なく幸せな限りです。

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