vol.1 〜伝統を受け継ぐ英国靴の魅力と革靴の聖地ノーザンプトンについて〜 JOSEPH CHEANEY(ジョセフ・チーニー)

みなさんこんにちは!

本日は、19SSから当店で取り扱うことになりました

JOSEPH CHEANEY(ジョセフ・チーニー)

という革靴ブランドについてご紹介。

と、その前にっ!!

英国靴の魅力や、チーニー創業から現在の歴史、

革靴のラストや使用する素材の話まで、

チーニーについてより深く知っていただき、靴への愛着がより一層深まるような

有益な情報を数回に分けてお届けさせていただきます!!

JOSEPH CHEANEY(ジョセフ・チーニー)

名前だけは聞いたことがあるという方も

まだ知らないけど革靴について詳しく知りたい方も

今後、ファッションを楽しんでいく上で是非参考にしていただければ幸いです。

では早速行ってみよう!!!

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ジョセフ チーニーは、1886年に英国靴の聖地とされるノーザンプトンで創業。

1896年に工場を現在地に移転して以来、レザーのカッティングからファイナルポリッシュ

まで、すべての工程を当時から続く工場で行っている老舗のシューズブランド。

私たちも自社オリジナルを経験してわかったことですが

初期工程→最終工程までを一貫して自社で行うのは一番理想なのですがなかなか難しいもの。

それができるというのは様々なハードルをクリアしていき、みんなで創り上げてきた

たゆまぬ努力の結果です。本当にすごい事!!

靴の聖地=ノーザンプトン。

靴の聖地として名高いノーザンプトンは、源流をたどると

ブーツとドレスシューズの発展の歴史とともに歩んできた街。

革のなめし産業からスタートし、靴の発展とともに大きくなっていった街です。

ではなぜ、革靴好きの方の憧れの地となり、現在の地位まで登り詰めたのか。

今回はその歴史と、そこで育まれた伝統的な英国靴について、お話しさせていただきます。

ノーザンプトンとは?

名前だけは聞いたことがあるでしょうか?

ノーザンプトンはイングランドの中東部に位置し、

ロンドンから約100km北上したところにあるノーザンプトン州の州都。

東にはケンブリッジ、南西にオックスフォードの2大都市がほぼ等距離にあります。

このノーザンプトンの名を広く知らしめている理由、それは、

英国を代表する高級靴の製造業者が集まっているということ。

ジョセフ チーニー以外にもチャーチやエドワードグリーン、クロケット&ジョーンズなど

名靴として誉れ高いメーカーの多くが19世紀にここで誕生し、

英国の靴作りの伝統を守りながら、今でもここノーザンプトンで靴の生産を続けています。

それゆえに“靴の聖地”と言われており、世界中から靴好きがこの地を訪れ、

本格的なシューズ作りを学ぶ人たちもたくさん集まってきています。

では、なぜノーザンプトンで靴産業が栄えたのか?

中世からイングランドの革なめし業の中心地として栄え始めたノーザンプトン。

ロンドンの人口密度が伸びるとノーザンプトンは畜産業が栄え、

各地への食肉供給基地となりました。

それにより靴の材料となる革が安定的に供給されていたのです。

さらに、緩やかな丘陵地帯に囲まれたノーザンプトンは、

革をなめすのに必要なタンニンの元となる樫の木(オーク)が豊かに自生していました。

この広葉樹は、硬さもあり靴を作るときに必要となる木型(ラスト)の材料にもなりました。

さらに多くの川から革なめしに必要な良質な水が得られたことも要因の1つです。

こういった条件が揃っていたことで多くのタンナーが集まり、革の街へと発展。

自然と伝統的な靴作りの知識も集まり、多くの靴職人を生みました。

その後、産業革命を経てイングランドの靴作りの中心地となっていきます。

英国靴の歴史

革の街として発展したノーザンプトンがさらに靴の街へとなっていく過程において、

欠かせない存在となるのが、オリバー・クロムウェル氏。

1642年の内戦時に自分の軍隊ために5000ほどのブーツと短靴の製作を依頼。

軍隊の機動力をアップするために個人別に足サイズを測定し、

革を積み重ねたヒールなどが開発されました。

これが評判を呼び、以降ノーザンプトンの職人に靴のオーダーが集まるようになったのです。

その後、19世紀に産業革命が起こり、農業以外の仕事をする人が増え、

靴の需要が急速に伸び始めます。

1812年には、ノーザンプトンの人口の三人に一人は靴工場で働いているような状況に。

手作業ですくい縫いによって作られていた英国伝統の「ハンド・ソーン・ウエルテッド」製法

は、優れた履き心地でしたが、量産には不向きな技術でした。

その後、19世紀にアメリカで発明された「グッドイヤーウエルテッド」製法により

大量の靴を生産することが可能となり、いち早く工業化することで

1910年〜30年代にはノーザンプトンは、靴の聖地と呼ばれるようになったのです。

現在では、生産地のグローバル化により靴メーカーの数は減少してしまいましたが、

靴づくりへの情熱は失われることなく、長く履ける本当にいい靴を今でも生み出し続けているのです!

英国靴って何がそんなに良いの??

英国人の持つ「修繕を繰り返しながら長く使っていく」という価値観。

ノーザンプトンで作られる英国靴にはこのライフスタイルを反映した伝統が息づいています。

それが端的に表れているのが、上記でお伝えした「グッドイヤーウエルト」製法。

この製法で作られた靴は、丈夫で履き続けていくほどに自分の足に馴染んでくることで知られています。

アッパーとインソールをアウトソールに直接縫い付けず、ウェルトと呼ばれる

一枚革を挟んで接合するため、ソール交換を容易に行えることが最大の特徴です。

接合の中間部分に木屑が入っているため、履くほどに底が沈んでいき、履く人の足に

馴染んでいくので、長期的に見ても最高の一足となる革靴の製法。

履いていくうちに靴底が痛んできても簡単に張り替えることができ、アッパーはそのままで、

愛着を持って長く大切に履いていくことができる、まさに英国的思考が詰まっているのです。

大量消費に馴れた現代社会において、使い続けることによって生まれる経年変化を楽しみ、

モノへの想いを満たすことができる、英国靴とはそんな存在なのです。

※ちなみに、ノーザンプトンの他の名門シューズブランド

“トリッカーズ”や”クロケット&ジョーンズ”をはじめ

ラバルバで販売している”ジャランスリヴァヤ”や”オーダーシューズ”

なども同じく「グッドイヤーウエルテッド」製法でシューズを製作しています。

いかがでしたでしょうか?今回はここまで。

靴の聖地としてノーザンプトンが変化していくまでのヒストリーと

伝統的なモノづくりの歴史を受け継ぐ英国靴について、お伝えさせていただきました。

靴作りの自然条件と地の利を生かし、「いいものを大切に、長く使い続ける」

というイギリスの価値観が注ぎ込まれ、生み出されるノーザンプトンの英国靴は、

履く人の一番の理解者となり半永久的に寄り添ってくれるパーソナルな逸品。

みなさんが英国靴に足を通す時、その背景を思い描きながら大切に履き続けていただければ、

より一層愛着が沸いてくることでしょう。

ではまた、次の更新をお楽しみに!!

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